- 5月 24, 2026
- 5月 21, 2026
カンジダと細菌性膣症の違い
「おりものがいつもと違う」「かゆい」「においが気になる」
そんなときに多いのが、カンジダ腟炎と細菌性腟症(BV)です。
どちらもよくある腟のトラブルですが、原因も治療法もまったく異なります。
この記事では、産婦人科専門医の視点から、2つの違いをわかりやすく解説します。
症状がある場合は、自己判断せず早めの受診がおすすめです。
1. カンジダ腟炎とは?
カンジダ菌(真菌=カビの一種)が増えることで起こる感染症です。
もともと腟内にいる常在菌のため、性行為とは関係なく発症します。
【主な症状】
- 強いかゆみ
- 白いポロポロしたおりもの(カッテージチーズ状)
- 腟の赤み・腫れ
- 排尿時のしみる感じ
【原因】
- 疲れ・ストレス
- 抗生物質の使用
- 妊娠中
- 免疫力の低下
- 蒸れ(締め付ける下着・ナプキン)
【治療】
抗真菌薬(腟錠・クリーム・内服)で治療します。
2. 細菌性腟症(BV)とは?
腟内の善玉菌(乳酸菌)が減り、悪玉菌が増えることで起こる腟内のバランスの乱れです。
感染症というより「腟内フローラの乱れ」に近い状態です。
【主な症状】
- 生臭いにおい(魚のようなにおい)
- 灰色〜白っぽいサラサラしたおりもの
- 軽いかゆみ・違和感
【原因】
- 腟内の善玉菌が減る
- 性行為による腟内環境の変化
- 洗いすぎ(デリケートゾーンソープの使いすぎ)
- ストレス・生活習慣の乱れ
【治療】
抗生物質(内服または腟剤)で治療します。
3. カンジダと細菌性腟症の違い(比較表)
| 項目 | カンジダ腟炎 | 細菌性腟症(BV) |
|---|---|---|
| 原因 | 真菌(カビ)が増える | 腟内フローラの乱れ |
| おりもの | 白いポロポロ・ヨーグルト状 | 灰色〜白・サラサラ |
| におい | ほぼなし | 生臭いにおい |
| かゆみ | 強い | 軽い〜なし |
| 治療 | 抗真菌薬 | 抗生物質 |
| 性行為との関係 | ほぼ関係なし | 関係することがある |
4. 自己判断で市販薬を使うのは危険?
カンジダと細菌性腟症は症状が似ているため、自己判断で市販のカンジダ薬を使うと悪化することがあります。
特に細菌性腟症の場合、市販薬では治りません。
5. 受診の目安
以下の症状がある場合は、婦人科の受診をおすすめします。
- おりものの色・におい・量がいつもと違う
- かゆみが強い
- 生臭いにおいがする
- 市販薬を使っても治らない
- 繰り返し症状が出る
腟のトラブルは、検査で原因がすぐにわかります。
6. 気になる症状があるときはご相談ください
カンジダも細菌性腟症も、よくある腟のトラブルです。
恥ずかしいことではありません。
適切な治療で改善できますので、気になる症状があるときはお気軽にご相談ください。
執筆者プロフィール
冨永 貴恵(とみなが きえ)
産婦人科専門医|薬院きえレディースクリニック院長(福岡・薬院)
福岡市薬院エリアで、女性の「ちょっと気になる」を気軽に相談できる婦人科を目指しています。
生理痛・PMS・更年期・おりもの・妊活など、年齢に関わらず多くの女性が抱える不調に寄り添い、
“不安をひとりで抱え込まない医療”を大切にしています。
ブログでは、産婦人科専門医としての知識を、やさしく・わかりやすくお届けしています。
気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。