- 6月 15, 2026
- 6月 10, 2026
性感染症をパートナーにどう伝えるか
性感染症(STI)と診断されたとき、多くの方が悩むのが
「パートナーにどう伝えればいいのか」という問題です。
責められたくない、関係が悪くなるのが怖い、誤解されたくない…。
その気持ちはとても自然なものです。
この記事では、産婦人科専門医の視点から、
パートナーに伝えるときのポイントや、話し方のコツをわかりやすくまとめます。
性感染症は誰にでも起こりうるものです。ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
1. まず知っておきたいこと
性感染症と聞くと「浮気?」「不潔?」といった誤解をされがちですが、
実際には誰でも感染する可能性があります。
特にクラミジアは、女性の約8割が無症状と言われており、
いつ・どちらから感染したかを特定することはほぼ不可能です。
そのため、パートナーと話すときは、
原因探しよりも、これからどうするかを一緒に考える姿勢が大切です。
2. 伝えるときのポイント
① 落ち着いたタイミングで話す
感情的になりやすい話題なので、時間に余裕があるときに伝えるのがおすすめです。
② 「責める」「疑う」ニュアンスを避ける
性感染症は、過去の感染が長く潜伏していた可能性もあります。
「あなたのせい」ではなく、「一緒に治したい」という姿勢が大切です。
③ 医学的な事実を伝える
誤解を防ぐため、以下のようなポイントを伝えるとスムーズです。
- 性感染症は誰でも感染する可能性がある
- 無症状のまま長期間気づかないことがある
- どちらが先に感染したかは分からない
- 治療すれば治るものが多い
④ パートナーの検査・治療も必要なことを伝える
性感染症は片方だけ治療しても再感染することがあります。
一緒に検査・治療を受けることが大切です。
3. 伝え方の例文
そのまま使える、やわらかい伝え方の例です。
● 例文①(落ち着いて伝えたいとき)
「検査で性感染症が見つかったみたい。
誰でもなることがあるみたいで、いつの感染かは分からないらしいよ。
一緒に治療したほうがいいみたいだから、検査だけ受けてもらえると安心かな。」
● 例文②(不安を共有したいとき)
「ちょっと不安なことがあって検査したら、感染が見つかったよ。
私だけ治してもまたうつし合うみたいだから、あなたも検査してほしいな。」
● 例文③(関係を大切にしたいとき)
「責めたいわけじゃなくて、これからも安心して過ごしたいから話しておくね。
治療すれば治るものだから、一緒に向き合ってくれると嬉しい。」
4. パートナーが怒ったり疑ったりしたら?
性感染症に対する誤解から、感情的になる人もいます。
その場合は、以下の点を冷静に伝えましょう。
- 性感染症は誰でも感染する可能性がある
- 無症状のまま長く潜伏することがある
- 感染源を特定することはできない
- 治療すれば治る
それでも話が難しい場合は、医療機関で一緒に説明を受けるのもひとつの方法です。
5. 受診のタイミング
以下の場合は、パートナーと一緒に受診することをおすすめします。
- おりものの変化(色・におい・量)
- 腟のかゆみ・痛み
- 排尿時の痛み
- 下腹部痛
- パートナーが性感染症と診断された
- 心当たりがあるが無症状
性感染症は早期発見・早期治療が大切です。
6. ひとりで抱え込まなくて大丈夫です
性感染症は特別なことではなく、誰にでも起こりうるものです。
大切なのは、早めに治療し、パートナーと一緒に向き合うことです。
不安なときは、どうか一人で悩まずご相談ください。
執筆者プロフィール
冨永 貴恵(とみなが きえ)
産婦人科専門医|薬院きえレディースクリニック院長(福岡・薬院)
福岡市薬院エリアで、女性の「ちょっと気になる」を気軽に相談できる婦人科を目指しています。
生理痛・PMS・更年期・おりもの・妊活など、年齢に関わらず多くの女性が抱える不調に寄り添い、
“不安をひとりで抱え込まない医療”を大切にしています。
ブログでは、産婦人科専門医としての知識を、やさしく・わかりやすくお届けしています。
気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。