• 5月 26, 2026

経血量が急に増えた・減った|更年期の正常と異常

「最近、生理の量が急に増えた気がする」
「逆に、量が少なくて心配…」
「40代に入ってから、生理の変化が多い」

40〜50代は、女性ホルモンがゆっくりと変化し始める時期。
そのため、経血量の増減はよくある変化です。

ただし、中には受診が必要なサインが隠れていることもあります。

この記事では、経血量が増えたり減ったりする理由と、
更年期の“正常”と“異常”の見分け方を、産婦人科専門医の視点からやさしく解説します。

1. 更年期に経血量が変化しやすい理由

■ ① ホルモンバランスの乱れ

40代に入ると、女性ホルモンエストロゲンの分泌が不安定になります。
その結果、

  • 経血量が増える
  • 経血量が減る
  • 周期が短くなる・長くなる

といった変化が起こりやすくなります。

■ ② 排卵が不規則になる

排卵が毎月起こらなくなると、子宮内膜が厚くなりすぎたり、逆に薄くなったりします。

  • 厚くなりすぎ → 経血量が増える
  • 薄い → 経血量が少なくなる

これも更年期に多い変化です。

■ ③ 子宮筋腫・子宮腺筋症などの婦人科疾患

40代は、婦人科疾患が見つかりやすい年代でもあります。

  • 子宮筋腫 → 経血量が増える・塊が出る
  • 子宮腺筋症 → 生理痛が強くなる・量が増える
  • 子宮内膜症 → 生理痛の悪化・不正出血

これらがあると、経血量の変化が大きくなります。

2. 経血量が「増えた」場合の正常と異常

■ 正常の範囲でよくある変化

  • 40代に入り、量が少し増えた
  • 周期が短くなり、量が増えたように感じる
  • 生理の2日目だけ多い

■ 受診が必要なサイン

  • 夜用ナプキンでも2時間もたない
  • レバーのような大きな血の塊が増えた
  • 生理が10日以上続く
  • 急に量が増えて生活に支障がある
  • 貧血症状(息切れ・だるさ・めまい)がある

これらは、子宮筋腫・子宮腺筋症・ホルモン異常などが隠れていることがあります。

3. 経血量が「減った」場合の正常と異常

■ 正常の範囲でよくある変化

  • 40代後半で量が少なくなってきた
  • 生理期間が短くなった
  • 排卵が不規則になり、量が減る周期がある

■ 受診が必要なサイン

  • 生理が極端に少ない(月経2日以内)
  • 茶色い出血だけが続く
  • 生理が3か月以上来ない
  • 妊娠の可能性がある

量が少ない場合も、ホルモン異常や無排卵が関係していることがあります。

4. 経血量の変化に気づいたときの対処法

■ ① 自分を責めない

40代の生理の変化は、体が変化しているサイン。
あなたのせいではありません。

■ ② 生活リズムを整える

  • 睡眠をしっかりとる
  • ストレスをためない
  • 軽い運動を習慣にする

■ ③ 婦人科で相談する

経血量の変化は、婦人科で原因を調べることができます。

  • 超音波検査で子宮・卵巣の状態を確認
  • ホルモンバランスのチェック
  • 必要に応じて治療や漢方の提案

「年齢のせい」と思っていた症状が、治療で楽になることも多いです。

5. まとめ|経血量の変化は“体からのメッセージ”

40〜50代は、ホルモンバランスが大きく変化する時期。
経血量の増減はよくあることですが、受診が必要なケースもあります。

不安なときは、どうか一人で抱え込まずご相談ください。
あなたの体と心が少しでも楽になるようサポートいたします。

冨永貴恵 医師

執筆者プロフィール

冨永 貴恵(とみなが きえ)
産婦人科専門医|薬院きえレディースクリニック院長(福岡・薬院)

福岡市薬院エリアで、女性の「ちょっと気になる」を気軽に相談できる婦人科を目指しています。
生理痛・PMS・更年期・おりもの・妊活など、年齢に関わらず多くの女性が抱える不調に寄り添い、
“不安をひとりで抱え込まない医療”を大切にしています。

ブログでは、産婦人科専門医としての知識を、やさしく・わかりやすくお届けしています。
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