• 5月 27, 2026
  • 5月 26, 2026

性感染症の初期症状と検査の流れ

性感染症(STI)は、性的接触によって感染する病気の総称です。
クラミジア、淋菌、梅毒、性器ヘルペス、トリコモナス、HIVなど多くの種類があります。

初期症状が軽い、または無症状のまま進行することが多いため、気づかないうちに悪化してしまうケースも少なくありません。

この記事では、産婦人科専門医の視点から、
性感染症の初期症状と検査の流れをわかりやすく解説します。

気になる症状がある場合は、早めの受診がおすすめです。

1. 性感染症の初期症状

性感染症は種類によって異なりますが、共通して見られやすい初期症状があります。

① おりものの変化

  • 黄色・黄緑・灰色っぽい色
  • においが強くなる
  • 量が増える

クラミジア、淋菌、細菌性腟症などで見られます。

② 腟のかゆみ・痛み

カンジダ腟炎やトリコモナス腟炎で多い症状です。

③ 排尿時の痛み・違和感

尿道に炎症が起きると「しみる」「痛い」などの症状が出ます。

④ 下腹部痛

感染が進行すると、骨盤内炎症性疾患(PID)を起こし、下腹部痛や発熱につながることがあります。

⑤ 性器の発疹・水ぶくれ

  • 性器ヘルペス:痛みを伴う水疱
  • 梅毒:痛みのないしこり(初期硬結)や発疹

⑥ 無症状のことも多い

特にクラミジアは女性の約8割が無症状とされ、気づかないまま進行することがあります。

2. 放置すると起こるリスク

性感染症を放置すると、以下のような合併症につながることがあります。

  • 卵管炎・骨盤内炎症性疾患(PID)
  • 不妊・子宮外妊娠
  • 慢性骨盤痛
  • 妊娠中の合併症(流産・早産など)
  • 梅毒の全身症状
  • HIV感染リスクの増加

3. 性感染症の検査の流れ

性感染症の検査は、思っているよりシンプルで短時間で終わります。

① 問診

症状・最終性交日・避妊方法などを確認します。

② 診察(必要に応じて)

腟内の状態やおりものの性状を確認します。

③ 検査

性感染症の種類に応じて、以下の検査を行います。

  • 尿検査:クラミジア・淋菌
  • おりもの検査:クラミジア・淋菌・カンジダ・トリコモナス
  • 血液検査:梅毒・HIV・B型肝炎など

痛みはほとんどなく、数分で終わります。

④ 結果説明

検査結果は数日〜1週間ほどでわかります。

⑤ 治療

性感染症の多くは薬で治療できます。

  • 抗生物質(クラミジア・淋菌・トリコモナス)
  • 抗真菌薬(カンジダ)
  • 抗ウイルス薬(ヘルペス)

パートナーの治療が必要な場合もあります。

4. 受診の目安

以下の症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

  • おりものの色・におい・量の変化
  • 腟のかゆみ・痛み
  • 排尿時の痛み
  • 下腹部痛
  • 性器の発疹・水ぶくれ
  • パートナーが性感染症と診断された
  • 心当たりがあるが無症状

性感染症は早期発見・早期治療がとても重要です。

5. 気になる症状があるときはご相談ください

性感染症は特別な病気ではなく、誰にでも起こりうるものです。
恥ずかしいことではありません。

気になる症状があるときは、どうか一人で悩まずご相談ください。

冨永貴恵 医師

執筆者プロフィール

冨永 貴恵(とみなが きえ)
産婦人科専門医|薬院きえレディースクリニック院長(福岡・薬院)

福岡市薬院エリアで、女性の「ちょっと気になる」を気軽に相談できる婦人科を目指しています。
生理痛・PMS・更年期・おりもの・妊活など、年齢に関わらず多くの女性が抱える不調に寄り添い、
“不安をひとりで抱え込まない医療”を大切にしています。

ブログでは、産婦人科専門医としての知識を、やさしく・わかりやすくお届けしています。
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